一定の勤続年数が経過した中堅社員を対象に研修を実施するにあたっては、実際の業務に役立つ専門スキルを学べるようなプログラムを考えることが重要です。特に、営業職や技術職、事務職などの職種別の研修を行いたい場合には、一人ひとりの中堅社員の過去のキャリアや能力などに見合った研修のテーマを選定すると良いでしょう。また、研修の後も継続して専門スキルの習得ができる環境を整えるには、人事担当者ばかりでなく、様々な部署の管理職が協力して研修の実施に向けて準備をすることが肝心です。なお、中堅社員の育成を効率良く行ううえで、同業他社の過去の研修の実施状況を参考にしたり、研修のテーマに応じて外部から適任の講師を採用したりすることが大事です。
各地の民間企業に勤める中堅社員の中には、部下との接し方について日ごろから悩みを抱えながら働いている人が少なくありません。例えば、新卒者だけでなく中途採用者の割合が大きい企業においては、年齢が違う部下とコミュニケーションが取りにくいといった問題が発生することもあるため、各部署で良好な人間関係を築けるように、様々な形で定期的に研修を実施することがおすすめです。中堅社員の人材育成に力を入れている企業においては、研修中に適切に部下の指導方法をマスターできるように、ケーススタディやグループワークなどを採用しているところが多くあります。その他、研修の効果を最大限に高めるため、社員研修の前後に中堅社員にアンケートやヒアリングを実施することも大事です。